音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

音はエネルギー

人と会話をしていて気づいたことがあります。 言葉や音って、エネルギーなんだ、ということ。 考えてみれば当たり前なんですが、普段はあまり意識しないことかもしれません。 気づいたきっかけは、相手の人が発している言葉とそのエネルギーが食い違っている…

ゆったりと向き合う

最近、腰を痛めました(笑)。 仕事もままならない状態で、かなりしんどかったです。。 たぶん、いろいろな疲れが溜まっていたんだなと感じていて。 目標があると全力投球し過ぎてしまうところは、やはりちょっと考えなければと思っています^_^;反省。。。 …

繊細、骨太、そして真摯~《牛田智大 ピアノ・リサイタル》

ピアニスト・牛田智大さんのリサイタルを聴いてきました。 プログラムはこちら↓ アンコールです↓(5曲も!) ・J.S.バッハ/ブゾーニ編曲:コラール前奏曲 “われ汝に呼ばわる” BWV639・パデレフスキ:ノクターン Op. 16-4・パデレフスキ:6つの演奏会用ユモ…

演奏する喜び

大変遅ればせながら、人前で演奏する喜び、楽しさがようやく分かってきました(笑) 先日の発表会では、「聴いてもらいたい」と思っていた人に聴いてもらえるという、とても幸せな時間を過ごすことが出来たのです。 junkopiano.hateblo.jp 記事にも書いたと…

意識を育てる

ピアノという楽器は、鍵盤を押せば誰でも、いとも簡単に音が出てしまいます。 だからでしょうか。 何故か、ピアノを弾いている人の多くが、他の楽器をやっている人よりもずっと、音に対する意識が低いという現実がいまだに、特にここ日本では多いのです。 そ…

届ける

私がレッスンを受けている中で、よく言われることがあります。 それは、 「音を遠くに飛ばす意識を持って弾きなさい」ということ。 ピアノを弾く上で、どんな心がけ、意識を持つかということは非常に大切なことです。 ちょっとした心の持ちよう、意識の違い…

巨匠は自由~《ミハイル・プレトニョフ ピアノリサイタル 2023》

発表会と日にちは前後しますが、念願のミハイル・プレトニョフの演奏を聴いて来ました! ミハイル・プレトニョフといえば、現代最高のピアニストの1人。 その演奏を聴いた人から以前、「世界観が違う」と聞いていて、もうこれはいつか聴いてみたい!と思い…

いつも「今ここから」

発表会での演奏が終わりました。 昨年、初めての参加で、自分の音を聴いていなかったこと、「弾いて」しまったことなど、大反省、悔しい思いをしました。 今年は・・・緊張した中でも、自分の音を(昨年よりは)聴きながら演奏できたこと、深く弾きすぎたと…

きっと、ピアノがもっと好きになる~《ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル 2023》

久しぶりにラファウ・ブレハッチの演奏を聴いてきました! そして久しぶりのサントリーホール プログラムです↓ アンコールは期待通りショパンでした↓ ・ショパン: ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2 ・ ショパン: 前奏曲 第7番 イ長調 Op.28-7(←「太田胃散」の…

引き出す

皆さんは、普段ピアノを弾いている時、どのような意識を持って音を出しているでしょうか? 私は現在師事している先生から、 「どんなピアノ、状態のピアノであっても、そのピアノが持っている最大限に美しい音を引き出すつもりで音を出しなさい」 と教わって…

ツボを探す~楽器との対話~

ピアノという楽器は、生きています。 タッチの感覚、鍵盤の重さなど、ひとつ一つに個体差があります。 響きのツボ、というのも当然あるわけです。 鍵盤の深さ何ミリくらいをねらえば、その楽器から最も美しい響きを引き出せるか、というツボです。 これは、…

意思を持って弾く

自分が出演する発表会まで3週間ほどとなり、ちょっと緊張してきている日々です。 平均律のフーガのテンポをどうするか?でずっと迷っていたんですが、ようやく自分の中でしっくりくるテンポを見つけることが出来ました。 テーマの弾き方を、厳格な感じにする…

音の魔術師?!~《ダニール・トリフォノフ ピアノリサイタル 2023》を聴いて

東京オペラシティにて、ダニール・トリフォノフのリサイタルを聴いて来ました。 プログラムはこちら↓ アンコールは後日HP上にて発表されていました。↓ ・C.P.E.バッハ:ロンド ハ短調 wq.59-4 ・W.F.バッハ:ポロネーズ第4番 ホ短調 F12-4 カーテンコールの…

自己肯定感よりも大事なこと

またお久しぶりです。 今回は、ピアノのことと関係ないのですが、生徒と接していて思うことを書きます。 子どもというのは、養育者である親の影響を良くも悪くも非常に強く受けます。 昨今は自己肯定感本が増えたという印象です。 いつかの記事でも書きまし…

能動的に動く

ちょっとお久しぶりです。 年明けからしばらくは、読書とピアノに集中していました。 自分の本番まではまだ2ヶ月弱あるので、まだ本腰は入れませんが、平均律のフーガが行き詰まっていました(^_^;) 前回のレッスンでは、横の流れだけでなく縦の響きを聴くこ…

楽器を大事にする

新年明けましておめでとうございます^^ 本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。 今年も日々を大切に、ピアノを通して何かを伝えていけたらと思っています。 ウィーンの街並み。ドナウタワー、だったかな?そこから見えた眺めです、たしか。。なにせ10年以…

感謝の1年

2022年も、様々な学びと感謝に溢れた1年となりました。 「自己受容」という言葉と概念を知り、少しずつ実践し続けていることで、長年苦しかったことから解放されました。 (自己肯定感は足枷にしかなりません) お陰で心穏やかに、ささやかなことに幸せを感…

感覚を研ぎ澄ます

先日受けた自分のレッスンで気がついたことを書きます。 以前も記事で書いていますが・・・ junkopiano.hateblo.jp ピアノを弾く、ということは、自分自身のあらゆる感覚を研ぎ澄ませる行為なのかもしれない、と改めて思いました。 耳はもちろん、指先の感覚…

やっぱりバッハ

少し久しぶりになります。 自分のレッスンを約1ヶ月ぶりに受けました。 発表会で弾く曲が無事決まり、なんとか乗り切った。。 希望通り、バッハを2曲です^^ レッスンでは、かなりたどたどしく弾いていました。 拍とかリズムとか全然崩れていたし、テンポも…

毎日バッハ

先生の急な都合により自分のレッスン日がなんと1週間伸びました(>_<) 仕方ないとはいえ、ちょっとがっくり。。 だって、自分の今の演奏のどこが出来ていないのか、ダメなのかを知りたくてレッスンを楽しみにしていたから。 私はフーガの譜読みが最後までいっ…

続けていれば、いつか

自分のレッスンが近づくほど譜読みが進んでいないこと、弾けていないことに焦りがあったのですが、ある方と話をしてから意識が変わりました。 その方は同門で、私よりもずっと先輩にあたります。 学生の時、いや、子どもの時からレッスンでは「弾けること」…

迷走中・・

師走です。 しかし私は迷走しています。。 発表会で弾く曲を何にしようか??とあれこれ悩んでいます(>_<) 一度は「これに決めた!」と晴れ晴れとした気持ちで練習していたのに。。 なんだかしっくりこない。 3月までに飽きそうだ。 しかし時間があまりない…

第九の思い出

日本の年末といえば、そのひとつにベートーヴェンの第九がありますね。 コロナ禍以降は多少自粛したり、その後もいろいろと工夫をして、第九の演奏会も再び開かれるようになってきているようです。 私は中学2年から高校3年までの5年間、コーラス部に所属して…

受け容れる

最近、自己受容について書いています。 その理由のひとつが、「自己肯定感を育てます」という謳い文句を掲げている音楽教室やピアノ教室が割と多くあるからです。 私は以前から、このことに関して強い違和感を感じていました。 何故なら、そもそも自己肯定感…

思い通りにならないこと

生きるということは、思い通りにならないことの連続なんだなと、最近よく思うようになりました。 子育ては、その最たるもののひとつはないでしょうか。 子どもを育てるということは、「人生とは思い通りにならないものなんだ」ということを改めて学ぶために…

落ち込んだとき

ピアノを続けていると、誰かやプロの演奏と比べてしまったり、あるいはなかなか上達しない自分に対して落ち込んでしまうときが、あるかと思います。 今日は、あくまで私自身の経験談ではありますが、そんなときに少しでもお役に立てればと書きますね。 私は…

譜読みの大事さ

最近、改めて気づいたことがあります。 素晴しい演奏、魅力的な演奏をする人ほど、その曲と向き合う最初の段階、つまり譜読みの段階ですでに音楽が出来ている、ということに。 初めて音を実際に出す前の段階ですでに頭の中で音楽に対するイメージができてい…

発表会

もう日にちが経ってしまったのですが、生徒さんたちの発表会がありました。 例年通り、地元の楽器店主催の合同発表会です。 リニューアルし綺麗になったホール 手前味噌で大変恐縮ですが、私の生徒さんたちの音が一番良かったです。 技術的な点で難しい曲を…

「芸術的な音」を目指して

つい先日、久しぶりに自分のレッスンに行ってきました。 久しぶりすぎて緊張。。しかも譜読みがアヤシイのが1曲あり(汗)、「どうなんだ自分?」という感じで先生のお宅へ。 イメージが足りないところや、まだまだ甘いところがわかり良かったです。それを知…

香りのある響き《アルゲリッチ&フレンズ イブリー・ギトリスへのオマージュ》

こんにちは。 先日、アルゲリッチの演奏を聴いてきました! 私にとっては初!生アルゲリッチです^^ もう楽しみ過ぎて、公演の1週間前くらいから毎日ひとりでニヤついてました(笑) さらに公演の前日は楽しみすぎたのか何故かなかなか寝付けず(笑)、睡眠…