音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

子どもの自己肯定感を上げようとすること

いま、多くのピアノ(音楽)教室が「子どもたちの自己肯定感を高めよう!」などとアピールしています。

 

「ピアノは自己肯定感を上げる習い事です」「自己肯定感を高めるレッスン」

「自己肯定感は上達と直結する!」などなど、上げればきりがないです。。。

 

※興味のある人は、ネットで「ピアノ 自己肯定感」とか「音楽教室 自己肯定感」などと検索してみてください。

 

 

・・・一体、何を考えているのでしょうか?💢

 

子どもたちの「自己肯定感を上げようとする」ことが、どれだけ子どもたちの心を傷つける行為かわからないのでしょうか??💢

 

しかし、現実にはこうした教室が人気なのです。。信じられません(汗)。。。

親もピアノの先生も、ことの重大さがわかっていないことのあらわれです。

ここまで読んで、ピンと来ていない人も同様(同罪)です。

 

 

いいですか、子どもたちの「自己肯定感を上げようとする」ことは、

「あなたはありのままではダメで(価値がない)人間なんだよ(=あなたのことを愛していないよ。)。だから自己肯定感を上げようね」と子どもたちに伝えていることになります。

 

 

これがどれだけ子どもたちの心を傷つけるかわかりますか?

直接そう言っていなくても、無意識レベルでそう伝えていることになります。

子どもは敏感だから、ちゃんと(無意識レベルで)受け取っています。

 

今の世の中、もう本当にメチャクチャです。こんな教室が人気だなんて(汗)。。。

大人がどうかしているとしか思えません。

 

大人たちが、「愛する」ということ、「本当の愛」とは何かを全くもってわかっていないことのあらわれです。

愛じゃない愛を愛だと思って(カンチガイして)結ばれている夫婦が多いということでもありますが、まずその前に自分で自分を愛していない人がとんでもなく多い、ということです。

 

 

ピアノを弾けば自己肯定感が上がる?意味がわかりません。

ピアノを弾く(習う)ことで、自己肯定感を上げようとしている大人の方もいます。

これも、自分に対して「愛していない」というメッセージを伝えていることになります。

 

 

ピアノは、どんなに上達しても悩みはなくならないし、常に常に自分の未熟さと向き合い続けることの連続ですよ。

 

 

「褒められると頑張れる」という人がいますが、褒められなかったら頑張れない、ということなのでしょうか??

それって本当にピアノが好きなんでしょうか??

 

 

ピアノを弾くということがどういうことか、音楽を本当にわかっている人なら、いかに今のピアノ教育の世界が歪んでいるか、わかると思います。

 

 

大人が、外側に求めすぎです。

それは、多くの大人が、心の中が不安で自信がないからです。

頭のどこかでは自覚があっても、それを認めることや見つめることが怖いから、ごまかそうとして外側に求めてしまうんだと思います。

特に日本人は、「臭いものに蓋をする」人がとっても多いですしね。

 

 

ここ最近の記事でも書きましたが、「本当に大切なもの」「本物」は、自分の内側にあります。

外側にはありません。

 

 

「本当に大切なもの」「本物」は、自分の内側にあるとはどういうことなのか、

「本当の愛」とは何か、このブログでは答えを明記しません。

それは、読んだ人に自分で考えてほしいからです。

自力で考えてください。

 

人によっては苦しい作業になるかもしれません。でも、そうした経験も必要なことです。

それを超えたら、真に豊かに生きられるようになります。

 

1人でも多くそういう大人が増えれば、頭の狂った教室なんてなくなります。

それが、子どもたちを救うことにもなります。

 

 

自己肯定感なんて全くもって必要ありません。

それがわからない人は頭がおかしいです。

 

 

ただただ自分のすべてを受け容れる。それ1択です。

まずは大人がそうしてください。

 

 

 

 

ほとんどの大人が、成長の過程で周りの大人や学校教育などの影響を受けて、いちばん大切なことを忘れてしまいました。

 

しかし子どもたちは、そのいちばん大切なことを知っています。

子どもたちは、私たち大人に、その大切なことを教えるために存在してくれています。

人として生きることの本質とは何か、ということをです。

私たち大人が、子どもたちから学んでいる、教わっているんです。

 

そんな大事な子どもたちを、私たち大人が傷つけているのだということを、正面から受け止めてください。