音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

きっと、ピアノがもっと好きになる~《ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル 2023》

久しぶりにラファウ・ブレハッチの演奏を聴いてきました!

 

 

そして久しぶりのサントリーホール

 

プログラムです↓

 

アンコールは期待通りショパンでした↓

 

ショパン: ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2

ショパン: 前奏曲 第7番 イ長調 Op.28-7(←「太田胃散」のCMに使われていた曲です)

 

 

 

今回のプログラム、全部良い曲!

 

ショパンドビュッシーモーツアルト、そしてシマノフスキと、

作曲家ごとに音色を変えての演奏はさすがです。

正統派な演奏。

 

個人的にはドビュッシーの潤いのある繊細な音と演奏がとても良かったです。

ラファウのとても繊細であろう感性を感じられる演奏。

 

最後のシマノフスキでは、堂々と風格のある演奏を聴かせてくれました。

(めっちゃ良かった!)

 

ラファウの演奏、彼がショパンコンクールで優勝してまもない頃に、ラファウのファンの友人(音楽はやっていない)から誘われていったのが最初です。

その時の演奏は、もうずいぶん前ですが、今でも忘れられません。

 

ラファウのショパンは、まだ訪れたことのないポーランドの景色が目に見えるようでした。

また、ピアノという楽器とまるで戯れているような、音と遊んでいるかのようなちゃっめけさもあり、「こういうのを才能というんだなぁ」と思ったのを覚えています。

終演後、友人にラファウの演奏に対して感じた(上記の)ことを言ったら、その友人もほぼ全く同じことを感じたと言っていたこともよく覚えています。

 

 

今回は、目を閉じて、ただただ彼が奏でる音と音楽に身を委ねて聴いていました。

純粋に、「音楽っていいな。ピアノってなんて素敵なんだろう」と思わせてくれた、そんな演奏でした。

 

アンコール最後の前奏曲は、最後の弾き方が「おぉ!なんて素敵な!」と思うような終わり方で、思わず「ふふっ!」と声を出して笑ってしまったほど、小粋でシャレがきいていましたよ!

あれは、ラファウの聴衆へのサービスかなぁ(笑)

会場では何人か、私と同じような反応をしていた人がいたので、たぶんラファウの狙い通りでしょう(笑)

 

どこまでも作曲家に寄り添い、音楽への誠実さを感じる演奏で、「すごーく好きな演奏!」と思いながら聴いていました。

お辞儀の仕方からもやはり真面目で誠実さを感じます。

 

もうこれは思いっきり独断と偏見で個人的な勝手なイメージなんですが、ラファウって、普段は窓辺で静かに本を読んでいそうな感じ。頬杖ついて。

(窓辺で、というところがポイント☝)

それでいて、家族やごく親しい友人たちと過ごすときなんかは、ふっと冗談や面白いことを言いそうな。。

 

演奏にもそういうところを感じます。

誠実なところもある一方で、どことなくユーモアも感じるのです。

 

 

ラファウのピアノを聴けば、もっとピアノが好きになってしまうかも?

 

そんなふうに思いました。

とにかく素敵で、心から楽しめた、そんな演奏会でした。

感謝!