音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

譜読みの大事さ

最近、改めて気づいたことがあります。

 

素晴しい演奏、魅力的な演奏をする人ほど、その曲と向き合う最初の段階、つまり譜読みの段階ですでに音楽が出来ている、ということに。

 

初めて音を実際に出す前の段階ですでに頭の中で音楽に対するイメージができているのです。

これは、プロ、アマ、趣味、そして年齢問わずです。

 

 

以前、こんな記事を書きましたが↓

junkopiano.hateblo.jp

 

この中で、多くのピアニストが読譜の時間を大切にする、と書きました。

これは本当で、ピアノを弾く時間よりも読譜の時間に多くをさいているピアニストは多いです。

それだけ大事なことだと考えているからでしょう。

 

ピアニストたちにとってピアノを弾くことは、頭の中のイメージを再現しているだけなのです。

 

 

 

頭の中でどんな音楽にしようか、どんな音色にしようか、といったイメージが明確でない状態でピアノを弾いても、実はあまり上達につながりません。

それよりも、楽譜と向き合い、頭の中で何度も何度もイメージを作りあげていくこと。

そして、ある程度でもいいからイメージが明確になってからようやく音を出すこと。

 

こうした作業の積み重ねが、良い演奏、ひいては「あなたの音楽」となっていくのです。

 

 

むやみやたらに指を動かすよりも、頭を動かすこと

(以前もどこかの記事で書いた台詞な気がします。よほど重要だと思っているのかも)

 

 

「ほんの数日でも弾かなかったら指が動かなくなるのでは?」と思ってしまう人がいますが、本当に良い弾き方が身について、必要な筋肉がついてくれば何日か弾かなくても「指が動かなくて弾けない💦」なんてことは起こらないです。

(経験者は語る)

それよりも、頭の中を動かすことをぜひ実践してください。

すぐに結果は見えなくとも、少しずつでも、「あなたの音楽」に近づいていくはずです。

 

私も、常に自分への戒めとして心がけていきます。