音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

ピアニストたちから学ぶこと

こんにちは!ピアノ講師の藤川淳子です。

 

ショパンコンクールの興奮がまだ冷めやらぬ状態であります。。

 

 

今日は、ピアニストの方たちから、ピアノや音楽に対する姿勢、練習の仕方など

趣味で習っている子どもたちや大人の方に知っていただけたらと思い書きます。

 

 

 

世界で活躍しているピアニストたちは、すごいです。(語彙力・・)

 

並外れた才能や努力だけでなく、楽譜を読み込む力、音楽への理解力、

ピアノ演奏にかける情熱のかけ方など、私にとってはすべてが憧れ、尊敬の対象です。

 

 

あるコンクールの優勝者であるピアニストの方。

 

その方はピアノの練習の合間をみては相当な頻度で演奏会を聴きに行くようです。

(ずっと前、音楽雑誌か何かでそのような記事を見ました)

 

聴きに行く演奏会は、ピアノ以外にオーケストラや室内楽も聴きに行くそうで、

やはり自分の演奏力の向上のために、さまざまな演奏に直に触れるというのは大事なんだなと思ったのを覚えています。

 

海外は学生だと日本と比べものにならないほどお手頃な値段で演奏会を聴けますからね。

そういう面ではやはり海外はいいなと思います。

 

 

 

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ピアニストってどんな練習を普段していると思いますか?

 

もちろん練習の仕方は人それぞれだと思いますし、

私もすべてのピアニストの練習風景を知っているわけではないです。

 

 

 

 

でも、ひとつ言えるのは、素晴しい演奏をするピアニストほど、

 

単なる早弾きやリズム練習は、おそらくしていないであろう、ということです。

 

 

 

 

では、どういう練習をしているのか?

 

 

ものすごくゆっくり、ひとつ一つの音を聴きながら、

からだ全体の動きを確かめたり、からだから指への動きを意識したり・・・

 

こういったことをひとつ一つ丁寧におこなっているのだと考えられます。

 

ここで重要なのは、からだの動きだけでなく、

「音をよく聴きながら」おこなう、ということ。

 

 

これ、本当に大切なことです。

 

 

動きの速いパッセージもそういう練習の積み重ねだと考えられます。

 

そうして、少しずつテンポを上げていく。

 

 

ピアノは音数が多いし、ピアニストの方たちは弾く曲の数も1つや2つどころではないです。

 

それでもこういった練習を日々おこなっているのです。

 

そして、練習の合間に楽譜を読んだり、他の芸術にも触れたり・・。

 

ピアニストの方々がみんなこういう練習や生活をしているわけではないかもしれません。

たまに、遊んだりすることだってあると思うし。。

 

今回ご紹介したことは、私が知っている範囲でお伝えしていることで、

ピアニストのようになりなさい、とか、

こういう練習を毎日やりなさい、といっているわけでもないです。

 

 

でも、ピアニストの練習の仕方を知ることは、何かしら普段の練習のヒントになると思うし、知ってみるのも面白いと思うのです。

 

 

今回のショパンコンクールで初めて存在を知ったあるピアニストの方は、

「これからも向上し続けたいし、ショパンへの理解をさらに深めていきたい」とおっしゃていました。

 

 

素晴しいですね!

 

あれだけの才能を持ちながら、さらに向上したいと思い、

偉大な作曲家への理解をさらに深めていきたいと。。

 

自分の才能や演奏に傲ることなく、

音楽や作曲家への敬意を忘れずにいるその姿勢が本当に素晴しいと思いました。

 

 

これは私の想像ですが、

 

ピアニストたちは、ピアノ演奏の難しさを誰よりも知っています。

 

そして、作曲家たちの偉大さを感じているからこそ、

 

謙虚にピアノに向かうことができる。

 

 

 

権威あるコンクールで優勝しても、そこからがようやくスタートであり、

 

さらに努力を重ねる必要があることを知っているでしょう。

 

 

 

ピアノを弾くことは簡単だ、名曲を演奏することはなんてことない、

 

と思っていたら、人を感動させる演奏をすることはできないでしょう。

 

 

 

今回、ほんの一面ではありますが、ピアニストの方たちの音楽に対する姿勢など、

私の感じていることをご紹介してみました。

 

 

ピアノを習っているみんなは、これを読んでどう思ったかな。。

 

「何か」を感じたり、考えるきっかけになれば嬉しいです。