音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

ギフト

こんにちは。

ちょっと久しぶりになります。

気がついたら前回の記事から間が空いてしまっていました。

 

 

9月から新しい生活になったのですが、ようやく少し慣れてきたと思ったら疲れがたまっていたようです。

またこれから、生徒さんたちの発表会や久しぶりに自分自身のレッスンがあります。

さらにいろいろと思うこと、考えることがあったここ最近です。

9月10月はポンポンと下書きなしで記事を書いて投稿できたのは、やはりまぐれだったかな(^0^;)

 

 

 

詳細は書けないのですが、とある親子と出会い、本当にいろいろと考えてしまいました。

無意識で子どもを支配しコントロールしている大人はかなり多く(自分では「教育している」と思っています)、子どもは子どもで自分が深く傷ついていることに気がついていない。

でも私はその子に何も出来ないのです。

その子の人生だから。

大人になって、自分の心の傷に気がついて苦しむかもしれないけど、それを乗り越えていくこともまた生きるということ。

私が出来ることは、「きっと乗り越えられる」と信頼することだけです。

 

 

 

現代は誰もが忙しいです。

だからなのでしょうか、自分を省みることもなく毎日を過ごしている人が多いと感じます。

自分と向き合い、自分自身の良いところも悪いところもすべてを受け容れるということは、自分と関わってくれる人たちへのギフトです。

私はそう思っています。

 

逆に言えば、自分自身と向き合えない人は、相手と本当の意味では向き合えません。

ありのままの自分を受容できない人は、ありのままの相手を受容することはできません。

それは本当の意味での愛ではないのです。

そしてその相手は、子どもであってもです。

 

 

子どもたちは私たち大人に、生きていくうえで「本当に大事なこと」が何なのかを教えてくれるために存在していると思っています。

「大人」になってしまったために大事なことを忘れてしまった私たち大人に、そのことを思い出させくれるためにいるのです。

 

大人が子どもから「教えてもらう」のが本当なのに。

私たち大人が子どもたちに出来ること、教えられることは、案外少ないんですよね。

 

 

私たち大人がやるべきことは、自分自身と向き合い、ありのままの自分を受容すること。

それが、子どもたちへの一番のギフトになります。

 

 

子育てって、大人がもう一度自分自身と向き合い自分を育て直す作業なんだと思っています。

自分の未熟さ愚かさを知る作業です。

 

 

子どもたちは、自分自身でちゃんと成長していけます。

むしろ、大人(親)と関わりすぎなく離れていたほうが、健全に成長できます。

親御さんからしたら少しショックかもしれませんが、たくさんの子どもたちを見てきて感じたことです。

 

 

子どもたちが本当に欲しいのは、ただただありのままの自分を受容してもらうことです。

出来ない自分やダメな自分、悲しみや寂しい気持ちなど、ありのままの自分をです。

 

プレゼントやご褒美、たまに行く旅行、そして褒め言葉も嬉しいけど、それは子どもたちが「本当に欲しいもの」ではありません。

嬉しいフリをする子どもだっています。

旅行やレジャーは「仕方なく付き合っている」という子も結構多い(笑)。(子ども本人の口からよく聞くことです)

それは大人に喜んでほしいからです。

 

 

子どもって、結構大人のことを冷静に見てるんですよね。

大人よりもずっと精神性の高い子どもはたくさんいます。

 

 

子どもたちが、人や物事の真理を見抜くことができるのは、人生経験が少なく心が綺麗だからです。

心が綺麗だから、ゆがむことなくまっすぐに見ることができるのです。

 

真理って、いわゆる「綺麗事」ですから。

 

 

子どもが自分の「思うように」行動してくれないと、「ちゃんとして」と言ったり怒鳴ってしまう大人がいますが、私はそういう人を見ると、この人もまた子ども時代に自分の親から厳しく言われたのだなと思います。

でも自分が傷ついていることに気がつかないまま大人になり、そして親になり、自分の子どもに同じことをしてしまうのです。

そしてその子は心に傷を負います。

 

悪循環の繰り返しです。

 

この世の中がこんなにもゆがんでいるのは、心に傷を持ったままの大人が社会を作っているからなんだと、ようやく気がつきました。

 

 

 

同じことを書きますが、そうならないために、自分自身と向き合い、どんな自分も受け容れるしかないのです。

 

ダメな自分がいること、何かが出来ない自分がいること、みっともない自分がいること・・・

 

それを認め、そんな自分を受け容れることができれば、子どもの言動にいちいち口出しをしなくても「それはそれと」受け容れことができます。

 

 

子どもは、ありのままの自分を受け容れてもらって初めて、本来のその子の力を発揮することができるのです。

 

 

ありのままの自分を受け容れるとは、時にキツい作業です。

人によってはかなりしんどいかもしれません。

 

でも、道はこれしかないと、私は思います。