ピアノを弾き、続けていくなかで、一番大事なものは何だと思いますか?
才能? 努力? 指の力?
私は、「ピアノが好き」という気持ちだと思います。
これに勝るものはないと思っています。
どんなに才能があっても、ピアノや音楽への愛がなければ
人を惹きつける演奏はできないと思っています。
指の力については、どんなに指が強くよく動くようになっても、
頭や心の中でイメージするものがなければ、ただ音が鳴っているだけです。
努力は、好きなら自然と出来てしまうように思います。
才能があってもなくても、
プロみたいに上手く弾けなくても、たとえ下手でも、
「ピアノが好き」だから弾く
この気持ちだけで十分です。
実際、私もこの気持ちだけで今もこうして続けています。
ある生徒がいました。
その子は、「ピアノが大好きで、ピアノを弾くと心が落ち着く」といいます。
芯が強くてまっすぐで、繊細な感性をもっていて、本当に素敵な子です。
私にとって、今まで出会ったすべての生徒さんたちが大好きで大切に思っていますが、
その子との出会いは特に、私のピアノ講師人生にこれ以上ないくらいの幸せをもたらしてくれました。
一番大事な、「ピアノが大好き」という気持ちを持っているその子ならきっと、
音に対する感性も耳も、自分で育てていくことができると思っています。
どんなに時間がかかってもいいから、
「ピアノが大好き」で「こういう音で弾けるようになりたい」
という気持ちがある限り、そういう音が出せるようになると思うし、
素敵な演奏ができるようになると私は信じています。
いつかその子の成長した姿とピアノが聴けたらなぁ。。
私も、その子に恥じないよう、自分の音を磨いていきたいです。
ピアノが好きだからもっと上手になりたい
ピアノが好きだから弾いている、習っている、続けている
ピアノを弾く理由は、その気持ちだけで十分。
自分の「ピアノが好き」という気持ちに自信を持って、
堂々とピアノを弾いていきましょう。
・・・余談ですが、私も小学生のとき、学校の作文で
前述の子と同じように、「ピアノが大好きでピアノを弾くと心が落ち着く」と書いたことがありました。当時の担任の先生から、そのことをほめてもらって嬉しかったのをよく覚えています。懐かしい・・