音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

感謝を込めて

昨日、入門している先生の門下生による発表会が終わりました。

私にとっては初めての発表会参加でした。

 

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現在師事している先生のところに入門して、今年の夏で丸7年になります。

当時、ピアノ歴すでに20数年でしたが、

「ゼロからピアノをやり直そう!」と決意してのことでした。

 

 

それまでの弾き方から新しい奏法へ変えることは簡単なことではなく、

最初は「?」ばかりで、しばらくは(3年くらい?)頭と心とからだがバラバラになったかのような感覚でピアノを弾いていました。

 

実はこのさらに数年前から、いろいろなことが重なって気持ち的にピアノを弾くことができない時期が続いていたのですが、

今の先生のブログに出会い、「あなたのピアノ人生が180度変わる」という言葉を信じて、また、「ピアノの本当に美しい音」を知りたいと思い飛び込んだ世界です。

 

こうして改めて書いてみると、入門前から数えると、実に7年以上もまともにピアノを弾くことが出来なかったのだなぁと気づき、自分で驚いています。

 

でも、今こうしてピアノを弾き続けていられる。

しかも以前よりもずっと楽しく、ピアノを弾くことができている。

 

そのことに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

たぶん、今までのピアノ人生で今がいちばん、

ピアノを好きだし楽しいと自信を持って言えます。

 

それくらい、私のピアノ人生は変わったと思います。

 

 

 

正直、昨日の演奏は自分としてはイマイチでした。

緊張した、というよりは、耳がうまく使えなかったと反省しています。

 

 

ピアノって、もう本当にめちゃくちゃ難しい楽器ですね。。

 

管楽器や弦楽器、また歌など、それぞれ難しさがありますが、

ピアノは「鍵盤を押せば簡単に音が出てしまう」からこそ、

難しいと心底思います。

 

この、「鍵盤を押せば簡単に音が出てしまう」ことが

ピアノという楽器の難しさにあるんですね。

 

このピアノという楽器で、魂のこもった、血の通った音を出すことは

相当な技術がいるんです。

 

 

昨日の発表会。

全員の方の演奏を聴くことはできませんでしたが、

みなさん、本当に素晴しくて。。

 

特に、ある人の演奏が昨日からずっと心に残っています。

音に、哀しみや思いやり、あたたかさがあって、曲に対する愛情も感じられて。

本当に素敵な演奏でした。

エゴの音じゃない、音楽とピアノに対して誠実な演奏と音。

 

「ああいう音でいつか弾けるようになりたい・・!」

 

と改めて思いました。

 

昨日の自分の演奏に対して、「まだまだだなぁ」と思ったのですが、

「まだまだ」ということは、「まだまだこれから成長できるんだな!」

とすぐに思い直しました(笑)

 

昨日聴いた方のような音でいつか弾けるように、

これからも自分の耳と感性を磨いていこうと強く思いました。

 

 

ピアノは難しいけどやっぱりなんて素敵な楽器なんでしょう。

 

奏法を変えたことは、私のピアノに対する見方も変えました。

世の中には、様々な奏法がありますが、

今学んでいる奏法が、私にとって「本物」です。

 

私はピアノで、血の通った、多彩な音色で弾けるようになりたい。

自分が心の中で感じている思いや情景を、音で表現できるようになりたい。

 

この夢がある限り、これらからも学び続けていくし、生徒と一緒に成長していきたいと思っています。

 

 

聴きに来てくれた方、ご指導頂いた先生方に、心から感謝致します。