こんにちは。
ここ数日、蒸し暑いですね。。
急に暑くなったので、なんだか体がついていかないです。
東京は週末から来週にかけてさらに暑くなりそうだし、
暑いのは苦手なので、今からちょっと憂鬱です(^^;)
さて、今日は好きな楽器について。
私はチェロが好きです。
ピアノと出会っていなかったら、チェロを選んでいたかも?と思っています。
大学の時、副科でチェロを履修しました。
ヴァイオリンやフルート、サックスなどが圧倒的に人気な中、
学年全体では私も含めてほんの数名の学生がチェロを選択。
チェロ、あんまり人気ない・・?意外(._.)
楽器は大学から借りました。
「憧れのチェロが弾ける!!」
とワクワクしていましたが、現実は甘くなく、
弓の持ち方さえ難しく、音も当然、「美しい音」からはほど遠いもの。。。
ゴリゴリいってた・・
先生は演奏家としてご活躍されていた方で、
なんでも、某オーケストラの首席チェロ奏者だとか(当時)。
それ以外にも室内楽や他の音大での指導でご多忙。
なのでレッスンは不定期でした。
副科は1レッスンなんと20分・・・
不定期なのでレッスン回数は多くて月に3回ほどでした。
私は超初心者。
だからなんでこの先生が担当なんだろう??と不思議で。
先生は、副科の学生に教えるのが私で初めてだとおっしゃっていました。
超初心者の学生に初歩から教えるのは、きっとさぞかし大変だったと思います。
試験も一応ありましたし。
私は当時、寮生活を送っていました。
だから楽器も寮の自分の部屋(3人部屋でした)に置いていて。
この寮が、冷暖房を管理室で一括管理していました。
夏は寒いくらい冷房が効きすぎて、冬は逆に暑いくらいで、すごく乾燥していました。
そして、夜10時の消灯時間に一斉に切れるという感じでした。
楽器にとってはきっと良くない環境だったと思いますが、
仕方ありませんでした。
乾燥の影響なのか、弦は何度か切れて、弦の張り替えに当然慣れていないので怖くて怖くて。
弦は1本数千円だし・・・学生にはきつかった(>_<)
いろいろでしたが、それでも憧れのチェロを弾くことが出来て嬉しかったのか、
練習は、(ピアノの合間に)わりと毎日やっていたと思います。
試験では、もう作曲家の名前も忘れてしまいましたが(たしか弦楽器の人たちの間ではよく知られている人)、初心者向けのソナタを弾きました。
先生も、試験直前にご自宅に招いてレッスンしてくださって。
ずっと不定期だったから、「これはマズイ」と思ったんでしょう。
チェロは、希望すればあと1年履修できましたが、
想像以上に大変だったこと、レッスンが不定期なこと、
あと、大きな声では言えませんが、先生との相性も考えて1年で断念しました。
憧れは憧れのままで終わってしまいましたが、
チェロを経験できたことは良かったです。
ピアノを弾く時、時々このチェロや他の弦楽器の音をイメージするときがあります。
ベートーヴェンのピアノソナタなんかは、弦楽四重奏をそのままピアノ曲にして作られていると考えているので、「ここはチェロ、ヴァイオリン・・」と想像したり、
ブラームスのピアノ曲を弾くときも、「これはチェロを想定して書かれたのでは?」
と思うところはやはり同じようにイメージして。
ショパンも、純粋にピアノの音色だけでイメージするよりも、やはり様々な楽器の音色をイメージして弾いた方がより豊かになる気がします。
チェロに限らずですが、ピアノ以外の楽器を知る、というのは
ピアノを弾くうえで音色をイメージするときに大切なことだと考えています。
実際に習わなくてもいいんですが、ピアノ以外の楽器の音や曲を知るのは、
その人の中の音色に対する感性の幅を広げてくれます。
表現できるようになるにはある程度技術が必要ですが、
それでもないよりはいい。
「音色の引き出し」を持っておくのです。
この「引き出し」は、たくさんあればあるほど良いでしょう。
「チェロのような音で弾けたらなぁ」(チェロ以外でも)
これは今でも時々思いますが、
そう思いながらピアノに向かうのと、そうでないのとでは、
きっと未来が少し違っていくはずです。
ピアノ曲は膨大な数なので、ついついピアノ曲ばかりを聴いてしまいますが、
弦楽器、管楽器、室内楽、オーケストラ、協奏曲、歌曲・・・
クラシックでもさらにいろいろなジャンルの曲を積極的に聴いてみましょう。
たとえば、いま練習している作曲家は、ピアノ以外にどんな楽器の曲を作っているかな?という感じで。
というわけで、好きなチェロの名曲を1曲ご紹介。
この曲、もう本当にいいんですよ~!
エモーショナルな曲、とでもいうんでしょうか。
感情をわしづかみにされます。(※個人の感想です)
全楽章好きですが、特に3楽章、そして4楽章。
チェロとピアノがほぼ対等な関係で、どちらの奏者も演奏が大変そう・・・
ですがめちゃくちゃ素敵で、チェロという楽器の魅力をたっぷり堪能できる名曲です。
こういう曲を聴くと、ほんとにチェロに嫉妬しちゃうんですよね(笑)
ピアノは基本的に音が減衰するから、伸びやかで「いいな~!」って。
名演はたくさんありますが、まずは最近知って聴いているこちらのお二人の演奏を。
ピアノはルガンスキー、チェロはカプソンさん(←この方、初めて知った・・)。
情感たっぷり!
テンポ、速いっ!(^0^;)
それでいてロマンチシズムは失われていない。
さすがアルゲリッチ。
すごいなー
どちらの演奏もそれぞれ魅力的で好きです。
前回の記事のマルチェンコ先生の演奏曲を書くのを忘れていました。
たまたまですが、ラフマニノフの『楽興の時 作品16』です。
アンコールのバッハ=ジロティの演奏動画があることに気がつきました。
曲は『前奏曲』です。
やはり素晴しい音ですね。
チェロソナタは長いので、お時間のあるときにでも、どうぞ^^