音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

からだの状態、感覚、エネルギー

久しぶりの更新です。

 

 

いきなりですが、ピアノを弾いている時、

自分のからだの状態を意識していますか?

 

 

からだの内側の状態です。

 

 

からだの内側の状態や、弾いているときの感覚、

そしてエネルギーの使い方というのは、

弾きやすさだけでなく、音にも影響します。

 

 

 

大学のとき、楽器学の授業で、先生がしてくれたこんな話が非常に印象に残っています。

トライアングルという楽器を、みなさんよくご存知だと思います。

学校の合奏などで担当したことがあるという人もいると思うのですが、

あのトライアングルを鳴らすとき、響きの良い音で鳴らせる人に対して、

打楽器奏者の間で、「あの人は骨密度がいいね」なんて言うそうです。

 

面白いですね。

私はこの話を聞いたとき、「へぇ!骨密度が音に影響するなんて!」と思ったのを覚えています。

(楽器学の授業で唯一覚えている話です^^;)

 

トライアングルというのは、紐で吊り下げられた楽器を、

同じ金属素材の短い棒で叩くという、とてもシンプルなもの。

人が直接触れている箇所はわずかですね。

でも、トライアングルを鳴らす人の骨密度が影響する。

 

 

なんとなく、想像できるでしょうか?

 

 

ピアノも、人が触れているのはほんのわずか、指先だけです。

でも、やはりからだ全体を通してのことですから、

その人のからだの内側の状態というのは音に影響するんです。

 

 

ピアノを弾いている時、自分のからだの状態がどうなっているか、

どんな感じがするか、ちょっと意識してみてください。

たとえば、固まっていないか(力んでいないか)、呼吸がしやすいか、

楽な感じがするかどうか、などです。

 

また、自分の内側のエネルギーがどんな方向に流れているかも意識してみる。

これは、感覚を掴むのに少し慣れが必要かもしれませんが、

だんだんわかってきます。

 

 

私はかなり内向的な人間なのですが、内向的故に、エネルギーの方向がどうしても内向きなんです。

だから音もどこか内向的。

意識的に外向きにしなければならない時があります。

また、欲しい音色によっては、意識的に流したりします。

 

こうしたことを意識しながらピアノを弾いています。

 

 

音色や音の質を考えたとき、これらのことは大事なことです。

楽器と自分のからだの両方の状態に意識を向けなければいけないので

大変なときもありますが、コツコツです。

 

 

 

ピアノは他の独奏楽器に比べて、楽譜に書かれている音符の数が非常に多いですね。

両手で、左右違う動きをすることがほとんどですし、ペダルもあります。

ピアノを弾くということは、非常に複雑で高度なことをしているのです。

 

譜読みも大変だったり、弾くので精一杯、

音を聴くことやからだの状態にまで気を配るなんて・・・

 

そう、簡単ではないんです(笑)

 

では、どのような練習や曲をつかって、音や自分のからだの状態意識をしたらいいのか。

 

これは次回以降に書きます。(すみません・・)

 

 

 

 

地元の憩いの場。

曇り空だったけど、新緑が美しくて、気持ちが良かったです。