ピアノを思うように弾けない、指が動かない、というとき、どういう原因が考えられるでしょうか?
指が弱いからでしょうか?
技術的に足りない、未熟だからでしょうか?
私は、音楽を理解していなかったり頭の中で音楽が整理されていない、流れていないことが原因だと考えています。
指の弱さを原因だと言う人がいますが、それはあまりに短絡的に思います。
指の強さ弱さ云々よりも、頭。
そして、その頭で理解し心で感じたことを身体とひとつにしていくのです。
それが技術だと思います。
本当の意味での技術とは、指がよく動くかどうかということではなく、
頭と心で理解しイメージしたことを再現できること。
そう考えています。
ピアノ指導者は、指を強くさせようという指導ばかりにとらわれないで、
頭と心と身体を統一していく、そういう指導にもっと力を入れるべきだと、
日本の多くのピアノ教育の在り方を見て思うのです。
これは、私自身への戒めも含め書いています。
残念ながら、日本のピアノ教育はまだまだ、かなり遅れています。
もっと多くの人がそのことに気がついてほしいです。
そうでないと、聴衆が育ちません。
そしてそれは、真の演奏家・芸術家が育たないことでもあるのです。
日本のクラシック文化は、表面的なもののままです。
クラシックの場合、過去の偉大な作曲家たちが作った曲を演奏するわけで、
それは大作曲家が自分のすべてを込めて作った曲を弾く、ということです。
そのことを考えると、教室運営が商業的になってしまっていることに、疑問を感じてしまうのは私だけでしょうか。。
ピアノを弾けるようになるには指だと考えている人があまりに多くて、それはこちら側に原因があるのだと思い、話が少し逸れてしまいました。。。
このことについてはまた別記事で書こうと思います。
練習していてなかなか弾けないなぁ、というときは、頭で音や音楽を理解しているか?整理されているか?
といったことを再検討してみましょう。