音楽に寄せて 

街のピアノ講師が日々思っていることを綴ります

音のしっぽ

導入期の生徒さんのレッスンで行っているのが、

「音のしっぽを聴こう!」

というもの。

 

これは、樹原涼子先生の『プレ・ピアノランド①』(音楽之友社)に

「しっぽさがしゲーム」として載っています。

 

耳を育てるのにとても良い内容だと思います。

 

 

その「音のしっぽを聴こう!」

どういうふうにやるかというと・・

 

ピアノで、指導者が一音だけポーンと弾きます。

(私はペダルなしと有り、両方やっています)

生徒は、目をつむって、静かに聴いて。。

その音が聴こえなくなったと思ったら、手を上げるというもの。

 

シンプルです。

でも、意外と難しいですよ。

集中力がとてもいります。

 

よ~く耳をすませて聴かないと、せっかちな子はすぐに手をあげてしまいます(笑)

それに、幼児だと最初はやっていること自体がよくわからなかったり、

私の説明が良くなかったのか(汗)、音当てだと思ったり、、

慣れるまでに少し時間が必要だったりします。

 

でも何回かやっていくうちに、だんだんとわかってきて、

「耳をすませて音を聴く」ということができてきます。

 

この、「目をつむって音を聴く」というのがとても良いです。

4歳5歳の生徒さんでも、こちらがびっくりするくらい集中して聴いています。

 

弾く音は、高さや強弱をその都度変えます。

また、できるだけ「硬い音」にならないように気をつけて。

 

 

 

 

家にアコースティックピアノがある場合、お家で出来ますね。

また、お父さん、お母さんも、

お子さんと一緒にこの「音のしっぽを聴く」をぜひやってみてください。

「音を聴く」とはどういうことなのか、よくわかると思います。

 

 



この「音のしっぽを聴く」。

ピアノ演奏で大切な、耳を育てることへの第一歩だと考えています。

 

正しい音の高低や音程感を育てることも、もちろんとても大事なことですが、

「音の行方を追う」ことが出来ること、そして「音の質」を聴くことが出来るようになること。

こうしたことのほうがもっと大事だと思うからです。

 

 

みなさんも、ぜひやってみてください^^